【空間図形の基礎②】空間図形の名称とその特徴を解説

【空間図形の基礎②】空間図形の名称とその特徴を解説 中学数学

[このページのポイント]

■平面だけでできている立体を「多面体」という。
■多面体の定義から、円柱や円錐は多面体ではない。(側面が平面ではないから)
■正多面体は5種類のみ

空間図形の学習の基本として、空間図形の名称やその特徴を押さえることで、実際の計算問題などで問題を解くためのヒントになりえることがあります。

ですが、中学数学で学習する空間図形は種類が多く、全ての特徴を把握するのも難しいという学生さんがいるのもまた事実だと思います。

このページでは、空間図形の名称とその特徴をまとめいくので、学習の参考にしてみることをおすすめします。

 

空間図形の名称

空間図形の名称

空間図形と一口に言っても、既に学習された学生さんからすれば、様々な種類があるので、どれのことを言っているのか?となることがあります。

そこで、空間図形には、その形に応じてそれぞれ名称が定められています。

代表的な図形を下記の表にまとめました。

名称
円柱 円柱
円錐 円錐
三角柱 三角柱
三角錐 三角錐
四角柱 四角柱
四角錐 四角錐

図形の各部位の名称

図形に名称があるように、図形の中の各部位にも名称があります。

試験などで直接部位の名称を問われるような問題が出ることは考えにくいですが、問題文の中には当然のように出てくるものであるため、しっかりと押さえておきましょう。

各部位の名称

 

底面が正多角形の時

底面が正多角形の時

空間図形を考えるとき、底面の形に注目することがあります。

そして、特に底面が正多角形(正三角形や正方形など)の時は、少し違った名称になるので、その点も頭に入れておきましょう。

中学の数学でよく出る図形は下記の通りです。

底面の形 名称
正三角形 正三角柱
正三角錐
正方形 正四角柱
正四角錐

 

正多面体の特徴

正多面体の特徴

このページの最後ですが、正多面体について説明しておきます。

正多面体とは、下記のような特徴を持つ空間図形になります。

  • 全ての面が同じ形
  • 各頂点に接する面の数が同じ
  • くぼみがない

これらの特徴が正多面体にはあるので、しっかりと覚えておきましょう。

2つ目の「各頂点に接する面の数が同じ」という点については、実際に図を見て確認するとよりイメージがしやすいかもしれません。

特徴の詳細

正多面体の問題では、正多面体の種類や辺、面の数、頂点の数などが出題されます。

とりわけ正多面体の種類については、全部で5種類しかないため、これはまず先に覚えておき、辺の数などの特徴については、下記の表で覚えられるものから覚えていきましょう。

名称 面の数 辺の数 頂点の数
正四面体 4 6 4
正六面体 6 12 8
正八面体 8 12 6
正十二面体 12 30 20
正二十面体 20 30 12

これらの数字は覚えておくことに越したことはありませんが、こんなに覚えられないという学生さんもいるでしょう。

数学なので、それぞれ算出方法があるので、その方法も合わせて紹介しておきます。

面の数の算出方法

まず面の数の算出ですが、算出とは言いつつ、面の数は正多面体の名称と同じなので、算出方法などは特にありません。

なので、正四面体は面の数は4つ、正六面体は面の数は6つ・・・と覚えておきましょう。

辺の数の算出方法

続いて辺の数の算出方法です。

こちらは下記のような式で算出されます。

$\frac{面の形×面の数}{2}$

例えば、正六面体の場合、面の形は正方形なので四角形、面の数は六面体なので6つとなり

$\frac{4×6}{2}=12$

となります。

この算出方法であれば、数式と図形だけ覚えておけば、どんな正多角形にも対応できるのでおすすめです。

頂点の数の算出方法

最後に頂点の数の算出方法です。

こちらは下記のような式で算出されます。

$辺の数-面の数+2$

これも例を挙げて説明すると、正十二面体の場合、辺の数は30、面の数は12なので、

$30-12+2=20$

となります。

この算出の方法は、辺の数がわかっている前提の算出方法ですが、非常にシンプルに算出でき、辺の数がわかっていない場合でも、作図できれば求められるので、辺の数を知らないと全く解答できないといった事故も防ぐことができます。

 

まとめ

このページでは、空間図形の名称と、その特徴について解説していきました。

中学数学で学習する空間図形は、このようにしてみると意外にも多い印象があるかもしれません。

ですが、どれも特徴がしっかりとある図形であり、そして考え方を変えればこれだけ特徴のある空間図形はないので、覚えやすいとも言えます。

数学の学習内容で、暗記自体は少ないものの、こういった内容はどうしても暗記しなければいけない内容でもあるので、時間がかかっても丁寧に知識を定着させていくことをおすすめします。

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