「数学って、将来本当に役に立つの?」
「こんな難しい公式や計算、社会に出てから使うことあるの?」
多くの中学生や高校生が一度はそう感じたことがあるのではないでしょうか。
学生時代、筆者も関数や微積分の学習をしていて上記のように思ったことは何度もありました。
たしかに、数学の授業で習う内容は、日常生活の中で直接「この公式を使って計算しよう!」という場面は少ないかもしれません。
しかし、実は私たちが毎日過ごしている中には、数学の知識や考え方がたくさん活かされています。
結論からお話しすると、中学・高校で学ぶ数学の知識は、日常生活のさまざまな場面で役立ちます。
数学はテストのためだけでなく、「どうすればもっと便利に、効率よく、賢く」毎日を過ごせるかを考えるための力を育ててくれます。
このページでは、中学校・高校で学ぶ数学の知識が、どのように日常生活に役立っているのか、そしてそれを知っていることでどんなふうに毎日をもっと便利に、効率よく過ごせるのかについて、身近な例を交えながら紹介します。
買い物やお金の管理で役立つ数学
まず始めに日常生活を送るうえで、切っても切り離せないお金関連のお話からしていきます。
割引やポイント計算に「割合」「比」「方程式」!
スーパーやコンビニで買い物をするとき、「2割引」「30%オフ」「ポイント5倍」など、さまざまな割引やポイントサービスがあります。
こういったとき、割合や比の計算ができると、すぐに「いくらお得になるか」「どちらを買ったほうが安いか」を判断できます。
例えば、1,000円の商品が20%オフなら、
$1,000円×0.2=200円$
つまり、200円引きで800円になります。
また、ポイントが5倍の日に1,500円買い物をしたら、通常1%の15ポイントが5倍で75ポイントもらえる、という計算も簡単にできます。
家計簿やお小遣い管理に「一次方程式」!
毎月のお小遣いをどう使うか計画したり、家計簿をつけたりするときも数学が役立ちます。
「今月はお小遣いが3,000円。1週間に使える金額は?」
$3,000円÷4週間=750円$
このように、割り算や簡単な方程式を使うことで、計画的にお金を使うことができます。
また、「1日100円ずつ使ったら何日でお小遣いがなくなる?」という問題も、
$3,000円÷100円=30日$
と計算できます。
時間やスケジュール管理に役立つ数学
続いて、時間管理において利活用できる数学の知識を紹介していきます。
「速さ」「時間」「距離」の関係を使いこなそう!
学校や塾、部活、友達との約束など、毎日たくさんの予定があります。
「家から駅まで自転車で10分、電車で20分、駅から学校まで徒歩で15分。全部で何分かかる?」
$10分+20分+15分=45分$
このような足し算はもちろん、
「家から学校まで5km。時速10kmで自転車をこいだら何分かかる?」
距離=速さ×時間
$5km=10km/h×時間$
$時間=5km÷10km/h=0.5時間=30分$
といった計算も、中学数学で習う「速さ・時間・距離」の関係を使っています。
効率よく勉強や趣味の時間を作るには「スケジューリング」!
「今日は2時間で宿題を終わらせて、1時間ゲームをして、30分読書をしたい」
こういったときも、時間の割り振りや計画を立てるのに数学的な考え方が役立ちます。
「この宿題、10ページあるけど、2時間で終わらせるには1ページあたり何分でやればいい?」
$2時間=120分$
$120分÷10ページ=12分/ページ$
と計算できます。


料理や趣味で役立つ数学
次は、家庭内で利用できる数学の知識を紹介していきます。
レシピの分量調整に「比」や「割合」が大活躍!
料理をするとき、レシピ通りの人数分ではなく、自分の家族や友達の人数に合わせて作りたいことがあります。
例えば、レシピが「4人分」なのに「2人分」だけ作りたいとき、材料を半分にする必要があります。
「小麦粉200g」「牛乳300ml」と書いてあれば、それぞれ
$200g×\frac{1}{2}=100g$
$300ml×\frac{1}{2}=150ml$
となります。
また、逆に「6人分」に増やしたいときは、
$200g×\frac{6}{4}=300g$
$300ml×\frac{6}{4}=450ml$
といったように、比や割合を使って簡単に調整できます。
趣味やDIYにも「図形」や「計算」が役立つ!
例えば、部屋の模様替えや家具の配置を考えるとき、部屋の広さや家具の大きさを計算する必要があります。
「この机は幅120cm、奥行き60cm。部屋のこのスペース(180cm×80cm)に入るかな?」
$120cm<180cm$、$60cm<80cm$なのでOK!
また、DIYで棚を作るときも、木材をどれくらい用意すればよいか、どんな形に切ればよいかを考えるのに、面積や体積、図形の知識が活躍します。
「本棚の高さは180cm、1段の高さは30cm。何段作れる?」
$180cm÷30cm=6段$
このように、身近な場面で図形や計算が自然と使われています。
SNSやデータ分析で役立つ数学
最後は身の回りのツールの中で利活用されている数学について紹介します。
「平均」や「割合」で情報を正しく読み取る!
SNSやニュース、テレビなどで「アンケート結果」や「ランキング」を目にすることが多いですよね。
「このゲーム、利用者の80%が満足と回答!」
「平均点は70点」
こういった情報を正しく理解するには、「平均」や「割合」「中央値」「最頻値(モード)」などの知識が役立ちます。
例えば、クラスのテストの平均点が70点だったとしても、「90点の人が多いのか、60点の人が多いのか」で印象は全く違います。
また、SNSの「いいね数」や「フォロワー数」も、単純な数だけでなく、全体の中でどれくらいの割合かを考えることで、より正確に人気や傾向をつかむことができます。
データをグラフで見える化!「統計」の力
中学・高校で習う「統計」や「グラフ」の知識は、データをわかりやすく整理したり、比較したりするのにとても便利です。
例えば、毎日の勉強時間を折れ線グラフにしてみると、「どの日にたくさん勉強したか」「どの日はサボったか」が一目でわかります。
また、アンケートの結果を円グラフや棒グラフにまとめることで、みんなの意見の傾向をつかみやすくなります。
このように、数学で学ぶ「データの整理」や「グラフ化」は、情報を正しく伝えたり、自分で分析したりする力につながります。
まとめ
ここまで、中学・高校で学ぶ数学の知識が、日常生活のどんな場面で役立つのかを具体的に紹介してきました。
- 買い物やお金の管理では「割合」や「方程式」が使われている
- 時間やスケジュール管理には「速さ・時間・距離」や「計画立て」の考え方が役立つ
- 料理や趣味、DIYでは「比」や「図形」「計算」が活躍する
- SNSやニュース、データ分析では「平均」「割合」「グラフ」などの統計的な知識が必要
これらはすべて、数学の授業で学ぶ内容です。
関数や微積分、数列や行列などの専門性が高い学習分野はなかなか日常生活では利活用できることは少ないのは事実として受け止めなければなりません。
ですが、上記のような学習内容は紹介したように普段から利活用できますし、日常生活でなかなか活かすことができない学習分野でも、考え方や数学的な処理の仕方などは、部分的にでも活かせることはあります。
数学は「計算ができるようになるため」だけの教科ではありません。
日常のさまざまな場面で「どうすればもっと効率よくできるか」「どうやったら損をしないか」「どうやったら正しく情報を読み取れるか」を考える道具なのです。
今は「難しいな」「面倒だな」と感じるかもしれませんが、数学の知識や考え方を身につけておくことで、将来、困ったときや迷ったときに「自分で考えて解決する力」がきっと身につきます。
ぜひ、日常のさまざまな場面で「これって数学で考えられるかな?」と意識してみてください。
きっと、今まで気づかなかった新しい発見や、生活をもっと良くするヒントが見つかるはずです。
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- 学校の授業の理解が追いついていない人
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対象 | 回数 | 入塾金 | 科目 |
中学1年〜高校3年 | 週1日〜週3日 | あり(初月のみ) 16,500円(税込) |
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