数学や理科などの理系科目は、学習の始めの段階こそ基礎学習が大事だと言われることが多いです。
基礎学習は基本的な計算問題や知識の振り返りの問題が多く、正直学習していると飽きてしまうこともあります。
そういった学習がなぜ重要視されているのかを、このページではしっかりと説明していきます。
基礎知識が定着していないと点数が伸ばせないから
結論からお話すると、理系科目は基礎知識が定着していないと、点数を伸ばすことができないからです。
特に数学や理科科目(化学や物理)の計算問題は、基本的な計算問題の考え方や知識を理解した上に実践的な問題の考え方や知識を駆使して問題を解いていくことになります。
そのため、基礎知識がしっかりと身についていないと、実践的な問題には全く歯が立たないことになります。
文系科目はこの点では知識を応用するということが少ないため、目新しい問題や知識を学習していくことが多く、学習の中に新鮮さを感じ学習自体に飽きがきにくいのです。
こういった特徴が理系科目ではあるために、特に反復学習が苦手な人やコツコツ努力を重ねるのが苦手な人は、理系科目の勉強そのものに苦手意識を持ちやすいです。
試験では基礎問題は出るのか?
理系科目は基本的な知識の学習が重要視されているため、模試や試験でもしっかりと基礎知識を問う問題が出題されるのか?考える学生も少ないないと思います。
実際の模試や試験を経験した学生さんなら既に実感しているところだと思いますが、どんなに基礎知識の学習を重ねても、その知識だけで満点を取れるかと言われると答えは「No」になります。
上述しましたが、理系科目は基礎知識や考え方を応用した問題があるため、基礎知識だけの学習では、どうしても試験対策としては限界があります。
そのため、模試や実際の試験で点数を取ろうとするなら、やはりある程度の応用学習は必要になります。
ですが、応用学習に入るためにもまずは基礎知識を身につけた上で取り組まなければ、知識の上塗りにはならないため、基礎知識が定着していない場合の応用学習はおすすめできません。
基礎学習はどれくらいやればいいのか?
基本的な知識や考え方を理解しなければ、理系科目では点数を伸ばすことは難しいということは分かったものの、一体いつまで基礎学習をしていくのがいいのでしょうか?
この点については、下記の考え方があるので参考にしてみてください。
- 自分が納得するまで
- 基本問題を全く間違えなくなるまで
- ずっと継続する
それぞれの点について説明していきます。
自分が納得するまで
まずは、自分が納得するまで基礎学習を行うという考え方があります。
この考え方のポイントは、自分次第で終了する時点を自由に変更できるということがあります。
例えば、期間を設定してその期間は基礎学習、その期間を終えたら応用学習に移行するということができます。
他には、基本問題の8割以上間違えなく解答できたら応用問題に移行するという、正答率で学習の内容を変更するということもできます。
つまりは、自分で決めた指標で自分の学習レベルに応じて調整できるということが、この考え方の最大の魅力です。
ですが反対に、飽きたから応用問題をやっていこうという、知識不十分の状態でも基礎学習を終えられてしまう点がデメリットとして挙げられます。
基本問題を全く間違えなくなるまで
続いて、間違えなくなるまで学習を継続するという考え方があります。
これは非常にシンプルで、基礎知識が完璧になるまでは応用問題に移行しないため、期間を定めたり正答率を管理する必要もなく、学習以外の作業も発生しないので学習を効率的に進められるということがメリットであります。
ですが、苦手な分野に当たってしまった場合、いつまで経っても応用問題に移行できない可能性もあるということは認識しておくべきことでもあります。
この点については、苦手な分野だと割り切って応用問題には取り組まないという方針で学習を進めていく形をとってもいいでしょう。
ずっと継続する
最後は、継続して基礎学習を行っていくという考え方です。
この考え方もシンプルであり、応用問題を始めるタイミングは自分で判断していくことになりますが、どのタイミングで始めても基礎学習を続けていき、学習の地盤を固め続けるということができます。
この取り組み方だと、模試や試験本番まで基礎知識を忘れることが少ないため、基本問題で点数を落とすというリスクは低くできます。
ですが、段々と学習内容が増えていき、学習時間の配分を考えていかないと、理系科目に限らず全ての科目で点数が伸ばせない総崩れの可能性もあります。
そのため、学習のスケージュールを立てたり、日々の時間配分は適切に行うような工夫をして、まんべんなく学習ができるような構成にしていきましょう。
どんな基礎学習をするのがいい?
最後に実際に理系科目では、どういった内容の基礎学習をしていくのがいいか説明していきます。
まず、数学も理科科目も、計算問題と知識問題の2種類に分けられるという前提があることをイメージしてください。
その2種類の基本問題を学習していきますが、学習の順番は「知識問題」→「計算問題」で進めていくのがおすすめです。
理由は、計算問題は知識問題の考え方を理解していないと、答えを丸暗記することになってしまう可能性があるからです。
計算問題は知識問題で身につけた知識を活用しながら、問題を解いていくというのが取り組み方として正しい方法になります。
そのため、正しい知識をしっかりと身につけた上で、計算問題で自分の知識を確認しながら取り組んでいくと、知識の定着と実際の解法の両方を確認することができます。
また、基礎学習のレベルは、教科書の例題はもちろん、教科書の章末問題や学校で購入した問題集の基本問題を中心に行っていきましょう。
ただし、教科書の章末問題は問題のレベルが少し高い上に、解答が答えしかない場合が多いので、自分のレベルに合わせて、どこから学習をスタートさせるか、どの順番で学習をしていくのかは調整していくことが望ましいです。
まとめ
このページでは、理系科目の学習で基礎学習が重要な理由を説明していきました。
基礎学習の反復は、冒頭でも述べたように正直飽きてしまうことが頻繁にあります。
ですが、この地道な学習を怠ってしまうと、のちの模試や試験で点数が伸び悩んだり、場合によっては全く点数が取れないこともあります。
後悔しても時間は戻ってこないので、基礎学習は重要だということを改めて認識しながら、自分のペースで自分に合った学習を進めていきましょう。
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