中学校の理科は小学校の理科の内容より格段に難しくなっていきます。
実際に薬品を使った実験やその反応式も学習する事になったり、観察やデータから分かることなどを問われる問題も出てきたりと、総合的な理解が求められる学習科目になります。
そのため、小学校では理科が好きだったり得意だったのに、中学校に入ったら理科が嫌いになる学生さんも少なくありません。
そういった学生さんのためにも、このページでは中学理科のおすすめの学習方法とその理由を解説していきます。
そして、まず結論として、筆者は中学の理科では、得意分野を作ることと、実験の内容を覚え込むことをおすすめしています。
それぞれ下記で説明していきます。
得意分野を作ることがおすすめの理由
まず、中学の理科を攻略するために大切だと考えるものとして、得意分野を作るということです。
その理由は、理科は複数の学習分野が統合された科目だからです。
中学生では少しイメージが難しいかもしれませんが、「理科」という科目には内訳があり「物理(電気や物体の運動など)」「化学(酸とアルカリやか化学式など)」「生物(植物や遺伝など)」「地学(地層や化石など)」の4種類の学問から成り立っています。
そのため、一口に理科の勉強をするとしても、実際には4種類の学問の勉強をしていることと変わりないのです。
なので、理科が苦手な人、嫌いな人にその理由を聞くと、大概は「〇〇の問題が分からないから嫌い」「〇〇の考え方が複雑で苦手」というような返答が返ってきます。
逆に理科が得意な人、好きな人にその理由を聞くと、大概は「〇〇の問題が面白いから好き」「〇〇の考え方が楽しくて得意」というような返答が返ってきます。
つまり、理科が好き、得意という学生は共通して各分野で好き、得意としている分野があり、その数が多ければ多いほど理科で点数を取れています。
そのため、理科ではまずは得意分野を作ることをおすすめしています。
- 物理(物体の運動や電気、光など)
- 化学(酸とアルカリや化学式など)
- 生物(植物や遺伝、消化の仕組みなど)
- 地学(地層や化石、天体の動きなど)
各分野のおすすめはどれ?
得意分野を作ることをおすすめしたところで、各分野ではどの学習内容を得意になればいいか分からないということもあると思います。
そこで、筆者がおすすめする各分野の学習内容を紹介していきます。
物理
物理は理科の中でも計算問題が多く出題される分野であり、さらに実験も比較的多い分野です。
そのため、理科の中でも化学と並んで苦手とする人が多い分野です。
そんな物理では筆者は「電気」の分野を得意とすることをおすすめします。
おすすめの理由は以下の通りです。
- 計算問題が比較的シンプル
- 回路のつなぎ方と電力の問題に大分される。
- 実験もするため、試験に頻出
電気の分野は計算問題も実験の問題も出題される傾向が高いため、苦手に感じる学生が多いのは前提にありますが、それでも電気の分野を得意にしておくだけで、理科の計算問題への抵抗感が少なくなります。
そして、電気の分野は計算問題が多いようで、実はシンプルな問題がほとんどであり、かつ問題は回路の問題と電力の問題の2つに大きく分けられるのが特徴です。
そのため、学習の内容の範囲は比較的狭く、勉強もしやすいということがあります。
さらに、実験の問題も出題されることがあるため、学校や教科書で学んだことをそのまま試験に活かせるということもできます。
なので、電気の分野を得意にしておくことを筆者はおすすめします。
化学
化学は化学式や様々な反応を覚えるほかに、計算問題も出てくる分野出るので、物理と並んで苦手に感じる人が多い分野です。
そんな化学では、筆者は「化学反応と化学式」の分野を得意にすることをおすすめします。
その理由は以下の通りです。
- 化学式を覚えると一気に学習内容が少なくなる
- 中学の化学では、化学式が全て
- 様々な問題に応用ができる
結論からお話しすると、中学の化学の範囲はしっかりと化学式を理解して、問題に解答できるようになれば、ほとんどミスをすることはない分野です。
加えて、中学で学習する化学式は酸化反応や中和反応、気体の発生がメインになってくるため、学習しなければいけない化学反応式も多くないです。
そのため、学校の授業や実験で学習した化学反応をマスターすると、大抵の試験問題は難なくこなせるレベルの知識を見つけられます。
そして、化学式は化学の様々な分野に応用できるため、化学反応式をイメージできれば、仮に初見の問題が出てきても、焦らずに対応できる可能性が高いです。
これらの理由から、筆者は化学反応と化学式の分野をおすすめしています。
生物
中学の生物の学習内容はほとんど暗記事項ばかりなので、比較的得意とする人が多い分野です。
ですが、暗記項目の多さに頭を抱える学生さんも少なくはないので、学習に苦労する学生も一定数います。
そんな生物では、「植物の種類」の分野をおすすめします。
その理由は以下の通りです。
- 中学生の理科で1番初めに学習する内容
- 観察実験の問題も頻出
植物の種類の分野は中学生の理科で1番初めに学習する内容であり、最も印象深く記憶に残せる分野であります。
その一方で、裸子植物と被子植物の違いを中心に植物の属性の違いによる特徴の問題が試験では頻出問題になっています。
さらに、葉脈の模様や根の形状の違い、維管束の違いなどは観察実験も行うため、作図問題としても出題され、作図さえできれば得点できる問題が多いというもの植物の種類の分野の特徴です。
そのため、中学生の理科の学習の足掛かりとする意味も込めて、この分野を得意とすることをおすすめしています。
地学
地学の分野は身近な問題(例えば、天体や気象)もあれば、全く身近でもない問題(化石や地層)もあり、好き嫌いがはっきりと分かれてしまう学習分野であります。
地学の学習内容も比較的、暗記事項が多いですが、一部天体の問題では計算問題もあったりします。
そんな地学の分野で得意とすることをおすすめするのは「気象」の分野です。
この分野をおすすめする理由は以下の通りです。
- 天気図を毎日テレビや新聞などで目にする機会がある
- 日常生活の中に学んだ知識を振り返る時間を作れる
地学では、やはり1番身近な気象の分野をおすすめします。
その理由は、最も身近であるため、勉強という感覚よりはもっとライトな感覚で知識を身につけ、復習もしやすいというところがあります。
その一例は朝のニュースでは必ず放映されている天気図です。
天気図はテレビはもちろん、新聞やネットでも見ることができますし、さらに言えば、中学生でも学習さえすれば、天気図を見てある程度内容が分かります。
そのため、気象の分野は勉強よりも、一般教養として知識を身につける感覚で進めることができるのが特徴です。
なので、筆者は気象の分野を得意とすることをおすすめしています。
実験内容を覚え込むことを進める訳
次に、実験内容を覚え込むことを進める理由について説明していきます。
結論からお話すると、実験内容はテストではそのまま出題されるため、覚えるだけで点数が取れるからです。
もちろん、化学反応の実験の場合や電気回路の問題では、教科書や学校の授業で行った数値で出題されるということはあまり考えられませんが、実験の本質をしっかりと理解して、覚えれば問題なく点数を取れます。
そして、中学生の理科は計算問題よりも暗記事項が少し多めではありますが、実験の内容は暗記事項の中でも重要度が3割以上を占めます。
暗記事項は基本的には覚えれば点数につながる問題ではありますが、上記でもお話したように、実験の内容の場合は、数値が変わって出題されることがほとんどです。
そのため、実験の本質を理解しているか、覚えているかという意味で出題するには同じ実験で出すには非常に大きな意味を持ちます。
なので、実験の内容は覚え込むことを推奨しています。
どういった点を意識して覚えるか
では、実験の内容を覚えるとして、どういう点に意識して覚えるといいのでしょうか?
意識して覚えるべきポイントは下記の3点です。
- 実験はどういう条件で行ったか?
- 実験中の注意点は何があったか?
- 実験の結果、何が得られたか?
順に説明していきます。
1.実験はどういう条件で行ったか?
まずは、実験の前提や条件をしっかりと抑えます。
ここを覚えていないと、この実験は何をするためのものだったのか、どういうところに注意しなければいけなかったのを覚えていくことができません。
なので、実験に関する前提や条件はしっかりと覚えましょう。
2.実験中の注意点は何があったか?
次に、実験中の注意点はどんなものがあったのかを覚えていきます。
実験中の注意点は、特に身体に危険があることなので教科書にも注意書きが必ず記載されていますし、実際に実験をするときも先生はこの点に注意を払いながら実験を進めていたはずです。
それだけ、実験中の注意点は印象に残るものでありますし、もしこの点を間違えてしまえば、重大な事故に繋がりかねない点であります。
なので、しっかりと覚えてもらいたいという意味で、こういった内容は試験では問われます。
そのため、出題者側の意図も汲み取りながら、しっかりと覚えていきましょう。
3.実験の結果、何が得られたか?
そして、実験の大事な、実験の結果何が得られたのかを覚えていきます。
これは化学反応の実験でも、電気回路の実験でも同様です。
実験は何か成果物を得るために行っているものや、計算式上で成り立っているものを、実際に確かめるという意味で行うことが背景にあります。
そのため、実験の結果についてしっかりと覚えるようにしましょう。
実験の内容についても、情報自体はかなり多くありますが、実際のところは覚えるべきポイントは上記の3つのポイントで十分カバーできますし、それ以外の部分が仮に出題されても、実験の過程が頭に入っていれば、解答するのに頭を抱え込むことはあまりないと思います。
まとめ
このページでは、理科のおすすめの学習法とその理由について説明してきました。
理科の中でも得意不得意の分野が人それぞれあると思います。
計算問題ばかりでなく、暗記問題も多くあるため学習方法が多岐にわたってしまうのも難しく感じさせる点でもあります。
ですが、ここで紹介した学習方法を参考にしながら、自分が得意になれそうな分野を作っていくのは理科で点数を取っていくための第一歩であることは間違いありません。
そこに行くのはもちろん簡単な方法はありませんが、少しずつ自分が楽しい、面白いと思える分野から学習をコツコツ続けていってみましょう。
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