数学のおすすめ学習方法とその理由を解説

数学のおすすめ学習方法とその理由を解説 コラム

数学が苦手な人は、単に数学の問題が難しく、点数が上げられない人もいれば、数学の学習そのものが楽しく感じられずに結果として苦手意識を持ってしまう人など、様々いるかと思います。

ですが、多くの理由も根本的な原因を考えてみると、自分に合った数学の学習方法が分からないでいるために生じているものと考えられることが非常に多いです。

この記事では、筆者が考える数学のおすすめの学習方法とその理由について解説していきます。

まずは、結論は筆者は数学の学習のおすすめを反復学習と考えています。

その理由から説明していきます。

 

反復学習がおすすめの理由

反復学習がおすすめの理由

では、なぜ反復学習が数学ではおすすめなのか解説します。

その理由は下記の3点が挙げられます。

  1. 解法の考え方を身につけるため
  2. 暗記すべきことが少ないため
  3. 積み上げ式の学習内容であるため

順に説明していきます。

解法の考え方を身につけるため

数学に限らず、算数の学習にも同じことが言えますが、数学の基本的な学習内容は「知識をもとに様々な問題を処理できるか」ということを問われるということです。

どういうことかと言うと、算数や数学では国語のように授業中に扱った内容をそのままテストや試験に流用されることは少ないですよね?

(もう少しわかりやすく言えば、国語では授業中に扱った小論文や物語がそのままテストや試験の題材として出題されますが、数学では授業中に扱った問題がそのまま使われるということは少ないですよね?)

つまり、極端なことを言うと、国語は丸暗記で少なくとも学校のテストは対応できるものの、数学では丸暗記では学校のテストですら、よくて6〜7割ぐらいしか対応できないことの方が多いです。

もちろん、国語も模試などで授業中と同じ題材で問題が作られることは滅多にありませんが、学校のテストですら対応できる範囲に違いがあるということは事実ではあります。

これは、数学は数字さえ変えてしまえば無限に問題が作れるということがありますし、学校の先生も数字の調整だけでテスト問題が作れるので、テストの作成をするにあたっての労力が比較的少なく済みます。

さらに、数字を変えるだけで、教科書の内容を丸暗記するような、付け焼き刃的な学習をしていないかを簡単に確認できるので、学校の先生の立場から考えると、テストで数字を変えただけの問題を作るというのは、非常に効率的に知識の定着度合いを確認しやすいのです。

このように、数学の問題は数字が変わってしまうと、教科書の内容の丸暗記では太刀打ちできなくなってしまうため、中学や高校の数学では丸暗記は止めるように先生が言うこともあります。

加えて、数学のテストや試験は、理由の冒頭で示したように「知識をもとに様々な問題を処理できるか」という能力を確認することが多いです。

そうなってくると、数学の学習は

  • 基本的な知識の定着
  • 知識を使った問題処理の方法の学習

の2つが必要になってきます。

知識の定着については、暗記することもありますが、問題処理の方法の学習は、知識を応用する事にあるため、丸暗記では対応しきれません。

数学から少し離れて、イメージしやすいことで説明すると、自転車に乗る時は、そもそもの自転車の乗り方や漕ぎ方、あとは交通ルールなどを覚えていきますよね。でもこれらを覚えただけでは、実際には自転車に乗れません。

これらを覚えた上で、実際に自転車に乗ってみて、バランスの取り方や体の使い方も合わせて身についてきます。そして自転車に乗る練習は、人によって1回でできる人もいれば、何度も何度も転んでようやくできるようになる人もいます。

人にペースに違いはあるものの、それらが全てできるようになった時、初めて自転車に乗れるようになります。

それでは、数学の話に戻って改めて考えると、公式や定義を覚えただけでは、数学の問題を解くことはできません。

覚えた知識をもとに、実際に問題を解いてみて、どこでどの知識を使うのか、実際の解答例ではどういう手順で問題の解法を組み立てているのかを学習していきます。

そして、数学の問題も実際の問題と向き合った時、1回で正しく解答ができる人もいれば、何度も何度も間違えたのちにできるようになる人がいます。

そのため、数学の学習ではしっかりと身につけるようになるために、反復学習をおすすめしています。

暗記すべきことが少ないため

これは上記の理由に近いことではありますが、数学では基本的に暗記する事項が少ないです。

そのために、数学は暗記学習をおすすめしないのではなく、暗記学習が不向きであると筆者は考えています。

ただし、暗記すべき事柄が全くないわけではありません。

中学で学習する数学の公式や、図形の定義などは大学入試の問題までしっかりと活用する場面はありますし、そもそも公式や定義を覚えていないと何もできないような問題もあります。

このような問題は比較的少ないことは事実ではあるものの、覚えているだけで点数が取れるということも事実です。

なので、覚えるべきことは覚えて、後は反復学習に時間を充てるという学習方法をおすすめしています。

積み上げ式の学習内容であるため

この理由も上記の理由に似通っている部分ではありますが、数学は「積み上げ式」の学習方法です。

算数で学んだ内容を中学の数学で応用しながら、新しく知識を入れていく。

さらに、中学の数学で学んだ内容を応用しながら、高校の数学で新しく知識を入れていく。

こういった学習方法の場合、そもそもこれまで学習した知識をどんどん上塗りしていくため基礎知識がないと、全てが新しい知識になってしまいます。

そうなってしまうと、とりあえず覚えることが優先になってしまい、知識を応用しながら問題の処理をしていくということができなくなってしまいます。

そのため、「復習」として何度も何度も繰り返し学習をして、基礎知識を磐石なものとした上に、新しい知識を入れていくことで、その部分だけの復習で済みますし、学習の時間も効率的に知識の応用の部分に使うことができます。

 

具体的な反復方法

具体的な反復方法

ここまで、反復学習をおすすめする理由を説明していきましたが、実際にどのように学習を進めていくのがいいのか紹介していきます。

紹介するにあたって、ここからの内容はあくまで筆者がおすすめする方法であって、基本的には自分に合った学習方法を見つけ出していくという過程を踏むのが大切です。

その一例として、あくまで実験的に取り組んでみる程度で行ってもらえると幸いです。

では、おすすめの学習方法ですが、数学が苦手もしくは得意じゃないという方は下記の3ステップで学習をしてみることをおすすめします。

  1. 公式や定義をしっかりと覚える
  2. 教科書の例題や練習問題をできるようになるまで繰り返す
  3. 学校で購入する問題集や市販の問題集を繰り返す

公式や定義をしっかりと覚える

まず1ステップ目として、公式や定義をしっかりと覚えることから始めてみましょう。

数学の問題を解くにあたって、公式や定義を覚えていないと、解答のとっかかりの部分で間違えることもありますし、そもそも問題を解くにあたって、何を使って解けばいいのかの道筋を立てることもできません。

そして何よりも、公式や定義を覚えるという事に関しては、数学の課題の中では最も成功体験が手に入りやすいというメリットもあります。

公式や定義を覚えただけで問題が解けるようになれば、その問題ではもう間違えることはほとんど発生しないと思いますし、一度覚えてしまえば、テストや試験前に簡単に復習するだけで、仮に忘れてしまっていてもすぐに思い出すことができます。

そして、数学が苦手もしくは得意じゃなくても、数学の問題で完答できるのは非常に嬉しい経験になります。

この嬉しい経験が、数学学習のモチベーションや興味関心に繋がるとも筆者は考えています。

教科書の例題や練習問題をできるようになるまで繰り返す

公式や定義をしっかりと覚えたら、次のステップとして教科書の例題や練習問題をできるようになるまで繰り返してみましょう。

順番はまずは例題の問題に取り組みます。

教科書の例題はすぐ下に解答例が記載されているので、見えないようにして自分の知識だけで解答をしてみます。

その後、解答例を見てみて、自分の解法と解答例の解法を比較して問題なければ練習問題などに取り組みます。

もし間違いがあった場合は、なぜ間違えてしまったのか?どこで間違えてしまったのか?を丁寧に振り返りをしていきます。

もし間違えてしまった問題があった場合は、翌日にもう一度解き直しをするとより効果的です。

また、教科書の練習問題は、教科書の後半に解答だけが載っていることが多いです。

このような場合だと解法が分からないこともあると思うので、そういった場合は学校の先生はもちろん、先生に聞きにくい場合は、数学が得意に友達に聞いてみるのも1つです。

この段階で特に大切なのは、答えを覚えるということではなく、どうやって問題を解くのか?ということを意識して学習しましょう。

反復学習をおすすめしている理由のところでも記載しましたが、仮に答えを覚えてもテストや試験では数字が変わって出題されることがあります。

そうなると、答えを覚えても点数をもらうことはできません。

なので、問題の解き方が身につくまでここでは学習を繰り返していきます。

学校で購入する問題集や市販の問題集を繰り返す

教科書の問題も解答できるようになったら、ようやく問題集へと学習を移します。

ここで、市販の問題集はどれくらい購入したらいいのか気になる人がいるかと思いますが、まずは1冊で十分です。さらに言えば、数学が苦手だという人は、市販の問題集の購入はしなくてもいいと筆者は考えます。

その理由は、ここまでの学習に非常に多くの時間をかけている上に、数学以外にも勉強しなければいけない科目もあります。

そういった状況の中で市販の問題集に取り組むのは、知識の定着という点で考えるとあまり効率的ではありません。

あくまで市販の問題集は学校で購入した問題集も完璧にできるようになった場合の追加学習用として購入を検討するものなので、まずは学校で購入した問題集を丁寧に進めていくことが大事です。

では、問題集の取り組み方ですが、ここでは特別なことはせずに、これまでの知識を復習するように問題集を解き進めるのがいいでしょう。

問題集の中には、発展または応用とされる問題もあるとは思いますが、まずはこれまで身につけた知識の中で解けるか挑戦してみましょう。

ここで、問題集を行う上で、筆者が考える注意したいことがあります。

それは、「1つの問題に時間をかけすぎない」ということです。

仮にある問題で20分も30分もかけてしまった場合、解法は浮かんでくるでしょうか?

もしかしたら浮かんでくるかもしれませんが、ここまでかけた時間は少しもったいないと筆者は感じます。

先ほどもお話したように、数学以外にも勉強する科目はありますし、数学の学習もその問題だけ学習をしておけばいいというわけではありません。

そのため5分ほど考えても解法が分からない場合は、切り上げて解答を確認しましょう。

解答を確認した上で、自分はどの考え方が浮かばなかったのか?浮かんでいたとして、その後の解答はどう考えて組み立てていくのか?を学習する時間にしたほうがよっぽど効率的に学習を進めることができます。

そうした上で、後日また同じ問題を繰り返しできるようになるまで取り組むという学習スタイルがおすすめです。

ここまで説明した目的は、テストや試験で点数をしっかりと取るための学習方法になります。

この学習スタイルをそのまま実践してみてもいいですし、自分なりに工夫して取り組んでみることももちろんありです。

ですが、最大効率で学習を進めることは忘れないようにしましょう。学生さんは数学以外も学習することが多くあるので、スケジュール管理と時間管理をしっかりと行った上で、反復学習を導入してみましょう。

 

まとめ

この記事では、数学のおすすめの学習方法について説明していきました。

数学が苦手もしくは得意ではなく、点数が伸び悩んでいる学生さんは参考にしてもらいたいですし、その上で、もし数学が得意になってきたという学生さんは、そこから自分なりの学習方法を見つけ出して、自分の学習方法を確立していけるようになることを期待しています。

今の学生さんは本当に忙しい中勉強をしていると思うので、後回しにしがちな数学の勉強もここまで考えて取り組むと、最終的には最短経路で得点まで結びつけることができるようになるので、まずは第一歩を踏み出してみましょう。

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