正負の数の計算は中学数学の基礎中の基礎です。
符号の意味やルールをしっかり理解することが、方程式や関数など次の学習ステップでのつまずきを防ぐ鍵となります。
このページでは、正の数・負の数の基本的な意味から、符号の使い方、足し算・引き算の計算方法まで、日常の例を交えながらわかりやすく解説します。
数直線のイメージを使うことで、符号の感覚を身につけ、計算ミスを減らすポイントも紹介します。
数学が苦手な中学生でも無理なく理解できる内容です。
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正負の数と符号の基本ルール

まずは「正の数・負の数とは何か」「符号にはどんな意味があるのか」「計算のときにどう扱えばよいのか」を体系的に整理していきます。
正負の数は中学数学の基礎中の基礎ですが、符号の扱いを曖昧にしたまま進むと、方程式・関数・一次不等式など後の単元でもつまずきやすくなります。
そこで、ここでは、日常の例を交えながら符号の意味を理解し、計算で間違えないための考え方を身につけられるよう丁寧に解説します。
正の数と負の数とは?符号の意味を理解しよう
正の数とは「0より大きい数」のことを指します。
数学では通常、プラスの符号(+)を付けて+3、+5.2のように書きますが、プラス記号は省略してよいのが一般的で、単に3、5.2と書けばそれだけで正の数を表します。
一方、負の数は「0より小さい数」であり、必ずマイナス記号(−)を付けて−2、−8.5のように書きます。
正負の数は抽象的に感じるかもしれませんが、日常生活では数多く使われています。
たとえば、気温はわかりやすい例です。
「気温が−3℃」は、0℃より3℃低いことを意味します。
銀行口座の収支でも、プラスは収入、マイナスは支出を表します。
標高の世界では、海抜0mを基準に「+2,000m」は山の高さ、「−50m」は海より低い土地を表します。
このように、符号は「基準より上か下か」「増えたか減ったか」を表す重要な情報です。
ここで大切なのは、「符号は数字の意味そのものを決める」ということです。
3と−3は絶対値(大きさ)は同じですが、意味はまったく逆になります。
数を見るときは、値だけでなく符号に注目する習慣を身につけましょう。
正負の数の符号ルールと絶対値の基本
符号とは数の前につく+(プラス)と−(マイナス)のことです。
この符号を正しく読み取ることで、数の大きさだけでなく「方向」を理解できます。
絶対値とは「符号を取ったあとの数の大きさ」で、数直線では原点(0)からの距離を表します。
たとえば、+5と−5の絶対値はどちらも5で、原点から5だけ離れています。
絶対値を理解しておくと、正負の数の計算がとてもわかりやすくなります。
たとえば、異符号の計算は絶対値の比較が鍵になりますし、同符号の計算は絶対値を足すだけで求められます。
また、符号が違うと数の意味だけでなく、計算の結果も大きく変わります。
例えば−2+5と−2−5は、絶対値が同じ2と5を用いていますが、符号の組み合わせが異なるため結果は3と−7でまったく違います。
符号は「計算の方向」を決めるための重要なパーツなのです。
同じ符号・異なる符号の計算ルールのポイント
正負の数の計算では、特に足し算で符号の扱いを間違えることが多いです。
ここでは3つの基本ルールを押さえておきましょう。
①同じ符号どうしの足し算
絶対値を足し、符号をそのまま付けます。
例:
(+3)+(+4)=+7
(−2)+(−5)=−7
どちらも「同じ方向に進む」というイメージを持つと理解しやすくなります。
②異なる符号の足し算
絶対値の大きい方から小さい方を引き、その結果に絶対値の大きい数の符号をつけます。
例:
(+5)+(−3)=+2
(−7)+(+2)=−5
これは「反対方向に進んでいるので、差し引きの計算になる」と考えると自然です。
③符号の扱いで間違えやすいポイント
- “−” が前に付いているときは、必ず「減らす」ではなく「負の数そのもの」として解釈する
- 算数の「引き算」と中学数学の「符号」は別物であること
- 絶対値の大小比較ができないと正しい符号が決められない
例題を用いるとイメージがつきやすくなります。
例:
−8+3
→ 絶対値の大きい8から3を引く → 5
→ 符号は絶対値の大きい−8に合わせて −
答え:−5
このように、符号と絶対値の関係を理解しておくと、計算は一気に簡単になります。
正の数・負の数の意味と違いを理解する

上記では、正負の数の基本的な符号の扱いや計算ルールに触れました。
ここではさらに踏み込んで、「正の数とは何か」「負の数とはどういう意味を持つのか」「0はどのような位置づけなのか」を整理し、正負の数の概念そのものを明確に理解できるようにします。
正の数・負の数・0の違いをしっかり押さえておくことは、この後に学ぶ加減乗除、方程式、関数などの学習において非常に重要です。
正の数とは何か?特徴と例を知ろう
正の数とは、「0より大きい数」を表す数のことです。
数学的には+(プラス)の符号を付けて+3、+1.5、+$\frac{2}{3}$ のように表しますが、プラスの符号は省略されることが多く、一般には3、1.5、$\frac{2}{3}$と書くだけで正の数として扱われます。
正の数の範囲には、自然数(1, 2, 3, …)だけでなく、小数や分数もすべて含まれます。
日常生活の中でも、正の数は非常に身近に使われています。
たとえば、教室にいる人数、歩いた距離、買い物をした金額、プラスの気温など、量が「増える」「上がる」「ある」といった状態を表すのに用いられます。
こうした日常の例を通して、正の数は「0を基準に、それよりも大きい量を示すもの」であると理解するとよいでしょう。
また、正の数は負の数や0と比較する際の基本となる数で、大小関係を考えるときの出発点ともいえます。
例えば、+5は−3 より大きい、+2は0より大きい、というように、正の数は数直線では0より右側に位置し、「右に進むほど大きい」という感覚を育てる上でも重要です。
負の数とは何か?符号の役割と使い方
一方で負の数とは、「0より小さい数」のことです。
正の数とは反対に、必ず−(マイナス)の符号を付けて表します。
たとえば−4、−0.8、−$\frac{7}{2}$などが負の数です。
この符号は省略することができず、必ず書かなければ数の意味が変わってしまうため、とても重要な役割を持っています。
負の数は初めて学ぶと少し不思議に感じるかもしれませんが、実は日常生活の中でもよく登場します。
「気温が−5℃」「借金が−2万円」「標高が−50m」といったように、基準よりも「小さい」「下がっている」「不足している」状態を表すときに使われます。
これらの例からもわかるように、負の数を導入することで私たちは「0より小さい世界」まで数として扱えるようになり、数学の表現力が大きく広がります。
さらに、負の数は計算においても重要な意味を持ちます。
符号が違うだけで数字の意味が正反対になるため、同じ「5」という絶対値を持っていても、+5と−5では結果が全く異なります。
この符号の違いを理解しておくことで、加減乗除などの計算を正確に行うことができるようになります。
0の位置づけと正負の数の違いを整理する
0は、正の数でも負の数でもない「特別な数」です。
数直線では原点として中央に位置し、正の数と負の数を分ける境目の役割を果たしています。
0は「何もない量」や「基準となる値」を示し、さまざまな計算の基準点として使われます。
数の分類として見ても、0は独立した位置を持ちます。
すなわち、
- 0より大きい数…正の数
- 0より小さい数…負の数
- ちょうど0…どちらにも属さない特別な数
と整理されます。
また、計算の面でも0は特殊な扱いをされます。
例えば、どんな数に0を足しても値は変わりません(例:3+0=3)。
逆に0から他の数を引くと、その数の符号を反転させた結果になります(例:0−5=−5)。
このように0は計算の基準として働くため、正負の数の理解を深める上で欠かせない存在です。
0の性質をしっかり理解することで、「正の数」「負の数」「0」という三つの区分が明確になり、数全体の構造が見通しやすくなります。
特に今後学ぶ数直線の表現や、加減法・不等式などでは0を基準にした考え方が多く使われるため、この段階でしっかり整理しておくことが重要です。
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正負の数の足し算の考え方と計算のポイント

ここまでは、正の数・負の数の意味や符号の役割について整理しました。
ここからは、実際に正負の数を使って計算する第一歩として「足し算」の考え方を丁寧に学んでいきます。
正負の数の足し算は、一見すると符号が増えて複雑に見えるかもしれません。
しかし、ルールそのものはシンプルで、絶対値と符号の組み合わせを意識すれば、誰でも確実に正しい答えを出せるようになります。
特に、中学生が最初に戸惑いやすいのが「符号の扱い」ですので、ここではイメージと具体例を豊富に使いながら理解を深めていきます。
同じ符号の数の足し算は絶対値を足して符号をつける
まずは一番シンプルで理解しやすい「同じ符号どうしの足し算」から確認しましょう。
同じ符号とは、「プラスとプラス」「マイナスとマイナス」の組み合わせのことです。
この場合、計算はとても簡単で、絶対値どうしを普通の足し算のように足し、符号は元の数と同じものをつけるだけです。
例:
(+5)+(+3)=+8
(−4)+(−2)=−6
プラス同士は「力を合わせて大きくなる」、マイナス同士も「同じ方向に進むのでさらに大きくなる」というイメージを持っておくとわかりやすくなります。
たとえば、気温が+5℃上がったあと、さらに+3℃上がると、合計で+8℃上がります。
反対に、所持金−4,000円(借金)からさらに−2,000円借りると、合計−6,000円になります。
「同じ方向に進むと合体して大きくなる」という理解が、同符号の計算の基本です。
異なる符号の数の足し算は絶対値の差に大きい方の符号をつける
次に、最も間違えやすい「符号が異なる数の足し算」です。
これはプラスとマイナスの組み合わせで、計算方法が同符号とは異なります。
異符号のときのポイントは次の2つです。
- 絶対値の大きい方から小さい方を引く(=差を取る)
- 絶対値が大きい方の符号をつける
例:
(+6)+(−4)=+2
(−7)+(+3)=−4
このイメージをつかむために、よく「数字がケンカする」と表現されます。
+6と−4が足し算される場合、どちらも逆向きの数なのでぶつかり合い、最終的には大きい方(絶対値6のプラス)の勝ちとなり、結果は+2になります。
逆に−7と+3の場合は、−7の方が絶対値が大きいため、勝つのは「マイナス」で、結果は−4となります。
異符号同士の足し算では、まず絶対値の大きさを比較することが計算の第一ステップになります。
ここを意識しておけば、符号の選択を誤ることがなくなります。
数直線でイメージする正負の数の足し算のコツ
正負の数の計算を理解するために非常に役立つのが数直線を使った視覚化です。
数直線を使うと、「プラスは右」「マイナスは左」というシンプルな動きで足し算を表すことができます。
足し算を「移動」として考えるとわかりやすくなります。
例:
−3+5の場合
数直線で−3の位置に立つ
プラス5は「右へ5つ進む」
→ 結果は+2
逆に、
4+(−7) の場合
4の位置からスタート
マイナス7は「左へ7つ進む」
→ 結果は−3
このように、
- 移動した量(距離)=計算結果の絶対値
- 移動した方向(右 or 左)=計算結果の符号
となり、計算ミスを大幅に減らすことができます。
特に中学1年生が最初につまずくポイントは「符号のつけ忘れ」「絶対値の大小判断の誤り」ですが、数直線を使うとこれらが自然に理解できるようになります。
数直線は単なる図ではなく、正負の数を体系的に理解するための非常に強力なツールです。
引き算は加法に直して計算する方法

ここまでは、正負の数の足し算のルールを中心に学びました。
しかし、実際の計算では「足し算」だけでなく「引き算(減法)」も登場します。
正負の数を含む引き算は、とくに符号の扱いが難しく、つまずきやすいポイントです。
ここでは、引き算を必ず 加法(足し算)に直して計算する方法 を学び、正負の数の計算をよりスムーズに行えるようにします。
加法に統一して考えることで、複雑に見える計算も同じルールで解けるようになり、計算ミスを大幅に減らせます。
引き算を加法に直す基本ルールとは?
まず理解しておきたいのは、引き算は足し算の逆の操作であるということです。
しかし、正負の数が入った計算では、「引く」という操作をそのまま扱おうとすると符号が複雑になり、ミスが増えてしまいます。
そこで利用するのが、次の基本ルールです。
「引く数の符号を変えて、足し算に直す」
例:
(+3)−(+2)
→ 引く数(+2)の符号を変える
(+3)+(−2) に変換
このように、“ひく”を“たす”に置き換え、引かれる側の符号を逆にすることで、すべての計算を「足し算のルール」に統一できます。
足し算のルールさえ理解していれば、どんな引き算も同じ手順で処理できるようになるため、計算が一気に楽になります。
例えば、
(+6)−(−4)
→ (+6)+(+4)
→ +10
このように、引き算を加法に直すことで、符号のついた計算全体が非常に整理されて見通しがよくなります。
ひく数の符号を変えて足し算に変えるやり方
次に、符号の変換をより具体的に見ていきましょう。
ここでのポイントは、引く数の符号を必ず反転させるというシンプルなルールです。
基本ルールは以下の通りです。
−(+$a$)=−$a$
「プラスの数を引く」→「マイナスの数を足す」
−(−$a$)=+$a$
「マイナスの数を引く」→「プラスの数を足す」
具体例で確認しましょう。
(+5)−(+3)
→ (+5)+(−3)
→ +2
(+5)−(−3)
→ (+5)+(+3)
→ +8
(−4)−(+6)
→ (−4)+(−6)
→ −10
(−4)−(−6)
→ (−4)+(+6)
→ +2
このように、引く数の符号を変えるだけで足し算に統一できることがわかります。
特に中学生がミスしやすい「−(−$a$)」のような二重符号は、必ず「プラスに変わる」と覚えておくとよいでしょう。
加法に直して計算する際の注意ポイントと例
引き算を加法に直すとき、最も注意したいのは符号の向きを取り違えるミスです。
とくに気をつけるポイントは以下の3点です。
- マイナスの直後の符号を必ず変える
−(+$a$) → −$a$
−(−$a$) → +$a$ - 符号を変えるのは引く数だけ
例:(+3)−(+2)
→ (+3)の符号はそのまま
→ (+2)の符号だけを変える - 複数の引き算がある式では1つずつ確実に変換する
例:(+5)−(−3)−(+4)
→ (+5)+(+3)+(−4)
これを順に処理すれば、足し算のルールだけで計算できます。
具体例を見てみましょう。
例:
(−2)−(+5)−(−3)
- まず引き算をすべて加法に変換
→ (−2)+(−5)+(+3) - 同じ符号と異なる符号の足し算のルールで処理
(−2)+(−5)=−7
−7+(+3)=−4
→ 答え:−4
さらに、数直線でイメージすると理解がより深まります。
例えば、−2からスタートし、−5の方向(左に5)、さらに+3の方向(右に3)へ進むと、最終位置が−4になることが視覚的に理解できます。
加法に直すことで、足し算の視覚化にもスムーズにつなげられるため、計算だけでなく理解そのものが安定します。
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数直線を使ったイメージでわかる正負の数の計算

正負の数の意味を理解したあとは、それらをどのように計算するのかを正しくつかむことが大切です。
しかし、符号がつくと「どちらに動くのか」や「答えの符号はどうなるのか」が分かりづらく、混乱しがちです。
そこで役立つのが「数直線」を使ったイメージです。
数直線は数の位置関係を視覚的に理解できるため、正負の数の足し算や引き算を直感的に捉える助けになります。
ここでは、数直線の基本ルールから、実際の計算の流れまでを丁寧に見ていきましょう。
数直線の基本ルールと原点の意味
正負の数を理解するためには、まず「数直線」のイメージをしっかりつかむことがとても重要です。
数直線とは、数を位置として表すための一本の直線のことで、その中心に「原点」と呼ばれる0を表す点があります。
この原点がすべての数の基準となり、計算を始めるスタート地点にもなります。
原点から右側に向かう方向を「正の方向」、左側に向かう方向を「負の方向」と呼びます。
このルールを基に、数直線では正の数は原点より右側、負の数は原点より左側に位置します。
たとえば、+1、+2、+3…と右へ進むほど数が大きくなり、逆に -1、-2、-3…と左へ進むほど数が小さくなります。
数直線を使う最大のメリットは、 数の大小関係や符号の意味を視覚的に理解できることにあります。
文章や数字だけではつかみにくい「位置としての数」が、数直線なら直感的に理解できます。
正負の数の計算に苦手意識がある人でも、「どちらの方向へどれだけ進むのか」というイメージを持つことで、符号の混乱や計算ミスを大きく減らすことができます。
数直線上での正負の数の表し方
次に、数直線上で具体的に数をどのように表すのかを確認しましょう。
数直線では、原点である0を中央に置き、同じ間隔で目盛りを打っていきます。
そして、目盛りに対応する位置に数を配置します。
ここで重要なのは、 原点からの距離がその数の絶対値に対応し、右か左かが符号を表しているという点です。
例えば
- +3:原点から右へ3つ進んだ位置
- -2:原点から左へ2つ進んだ位置
このように、絶対値は「どれだけ離れているか」、符号は「右か左か」を表しています。
また、正負は必ず互いに反対側に表れるため、+3と-3の位置は原点を挟んで左右対称になります。
こうした対称性を理解することで、符号の役割がより明確になります。
数直線を使うと、数が「線の上の点」として捉えられ、数字の羅列では見えにくい構造がイメージとしてつかみやすくなります。
数直線を使った足し算・引き算の計算手順
正負の数の計算では、数直線を使うと移動のイメージでわかりやすくなります。
まず、足し算は数直線上での移動と考えることができます。
- 「プラスを足す」=右に進む
- 「マイナスを足す」=左に進む
たとえば
(+2)+(-3)
という式を数直線で表すと、まず原点から右に2進み、次に左に3進む、という動きになります。
右へ2、左へ3進むので、最終的には原点の左へ1つ進んだ地点、つまり-1に到達します。
さらに、引き算は「ひく数の逆方向に進む」と捉えます。
例えば
5−(−2)
は、「−2を引く」=「−2の逆方向(右方向)へ2進む」と考えるので、実際には5から右へ2進むため、答えは7になります。
数直線を使った計算の大きな利点は、符号の混乱を避けられることです。
数字の前のプラス・マイナスを難しく考えるのではなく、単純に「どちらへ、どれだけ移動するか」と考えれば理解がぐっと深まります。
このような視覚的理解は、正負の数の計算ミスを減らし、算数・数学の基礎である数の概念をしっかり定着させる助けになります。
まとめ
正負の数と符号の基本ルールを理解することは、数学の基礎づくりに不可欠です。
正の数は0より大きく、負の数は0より小さいこと、符号が数の意味を大きく左右することを押さえました。
また、同じ符号の足し算や異符号の足し算のルール、数直線を使った視覚的な理解の重要性についても学びました。
引き算を足し算に直す計算の方法を身につけると、複雑な計算も整理して解けるようになります。
これらの基本を確実に理解することが、中学数学のさらなる学習への土台となるでしょう。
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練習問題
問1
数直線のイメージを使って、次の計算をしなさい。
(1) (+3)+(−5)
(2) (−2)+(+6)
(3) (−4)+(−3)
問2
次の足し算・引き算を、数直線上の移動として考えながら計算しなさい。
(1) (+5)−(+2)
(2) (−3)−(−4)
(3) (+1)−(−6)
問3
数直線上での移動を文章で説明しながら、次を計算しなさい。
(1) 原点から右に4進み、そこからさらに左に7進む → 最終位置は?
(2) 原点から左に3進み、そこからさらに左に2進む → 最終位置は?
(3) 原点から右に2進み、そこから右に5進む → 最終位置は?
問4
ある地点を「0」とする直線上で、Aさんが次のように移動しました。
- まず右に6進む
- その後、左に9進む
- 最後に右へ4進む
以下の問いに答えなさい。
(1) 最初の「右に6進む」は数式ではどのように表せますか。
(2) 3回の移動をすべて足し算の形に直して式を書きなさい。
(3) Aさんの最終的な位置を求めなさい。
解答
問1
(1) (+3)+(−5)=−2
…右に3、左に5進むので左に2進んだ位置。
(2) (−2)+(+6)=+4
…左に2、右に6進むので右に4。
(3) (−4)+(−3)=−7
…左方向へ4と3を合わせて7進む。
問2
(1) (+5)−(+2)=+3
(2) (−3)−(−4)=+1
(3) (+1)−(−6)=+7
問3
(1) 原点から右に4 → 「+4」
そこから左に7 → 「−7」
合計:+4+(−7)=−3
答え: -3
(2) 原点から左に3 → 「−3」
さらに左に2 → 「−2」
合計:(−3)+(−2)=−5
答え: -5
(3) 原点から右に2 → 「+2」
さらに右に5 → 「+5」
合計:+2+(+5)=+7
答え: +7
問4
(1) 右に6進む → +6
(2) 3回の移動を足し算に直すと
右に6 →+6
左に9 →−9
右に4 →+4
よって
式:+6+(−9)+(+4)
(3)
計算:+6+(−9)+(+4)
=−3+(+4)
= +1
答え: +1





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