三角形の面積の公式を初めて学習したとき、
「$\frac{1}{2}$って何だ?」
と思った人はいませんか?
筆者も、初めて三角形の面積の公式を学習したときは、上記のような疑問を感じたことは強く記憶しています。
ですが、当時小学生だったころに理屈で説明されても分からないでしょうし、大人になった今でも公式として覚えてしまっている人がほとんどだと思います。
かく言う私もその1人ですが、改めて数学の理屈で考えてみると、すっきり理解できたのでコンテンツにまとめてみました。
三角形の面積の公式をおさらい
早速、三角形の面積の公式を導出していく前に、先にゴール地点を振り返っておきます。
このページでは、三角形の面積の公式を導出したいので、先に導出したい三角形の条件を与えておきます。
今回は、底辺の長さが$a$、高さが$h$の三角形の面積を導出していきたいと思います。
それでは、三角形の面積の公式に当てはめて、面積$S$を求めると、
$S=\frac{1}{2}ah$
となります。
今回はこれを導出していきます。
積分を使って導出
では、三角形の面積の公式を導出していきます。
三角形の面積に限らず、図形の面積や体積の公式は概ね積分を使って、導出することができます。
今回も積分を使って導出します。
導出にあたって、$xy$平面上に、$y=ax$の一次関数のグラフを描きます。
そして、$x=h$のグラフと$y=ax$のグラフと$x$軸で囲まれた部分の面積を$S$とします。
そして、囲まれた部分$S$を積分の考え方に則って、細かい短冊状の長方形の集まりと考えていきます。
その場合、短冊は$x=0$から、$x=h$までの範囲で集まっていることが分かります。
そして、短冊は長方形であるため、面積は「縦×横」で求められます。短冊の面積を求めるために、縦(もしくは横でもいいですが、)の長さは$x$軸になります。そして横(もしくは縦でもいいですが、)の長さは$ax$となります。
そうすると、細かい短冊1つの面積$\varDelta$$S$は
$\varDelta$S=$\varDelta$x・ax
となります。($\varDelta$x$は細かい短冊1つの面積\varDelta$$S$を考えた時の縦の長さ)
これを$x$が0→$h$までの範囲で足していきます。(積分します。)
$S=\int_0^h ax dx$
$S=a\left[ \frac{x}{2} \right]_0^h$
$S=a(\frac{h}{2}-\frac{0}{2})$
$S=a(\frac{h}{2})$
$S=\frac{1}{2}ah$
となり、三角形の面積の公式が導出されました。
係数の$\frac{1}{2}$は積分をしたときに出てくるものだということが分かりました。
このような形で図形の面積や体積は積分を使うと導出されるものが多いので、このページを読んでいる方で「あの公式はどうなんだろう?」と疑問に思った方がいれば、ぜひ導き出すことができるのかやってみてください。
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