問題
初項が2、公差が3の等差数列を下記のような群に分けます。
2 | 5, 8 | 11, 14, 17 | 20, 23, 26, 29 | 32, 35, 38, 41, 44 | …
この数列について、次の問いに答えなさい。
- 第n群に含まれる項の数を求めよ。
- 第n群の初項を求めよ。
- 第n群の末項を求めよ。
- 第n群に含まれる項の和を求めよ。
- 100は第何群の何番目の項か答えよ。
解答
①について
この問題は群数列の問題で、苦手に感じる人も多くいると思います。
ですが、①については群数列が苦手でも簡単に解くことができます。
問題で問われているのは、第n群に含まれる項数ですので、第1群から順にそれぞれいくつ項があるかを見ていきます。
すると、第1群には1個、第2群には2個、第3群には3個・・・となっているため、第n群には「n個」含まれることになります。
よって、第n群の項の数は「n」となります。
②について
②の問題の考え方は、
- 第1群から第(n-1)群までの項数の和を計算する。
- 1で求めた和に+1をする。→ (第n群の初項が数列の何番目になるかを求める。)
- 2で求めた値を等差数列の一般項に代入して解答を求める。
という手順で考えていきます。
まず、第1群から第(n-1)群までの項数の和を求めていきます。
それぞれの群に含まれる項数は、第1群には1個、第2群には2個、、、第(n-1)群には(n-1)個なので、第1群から第(n-1)群までの項数の和は
$1+2+3+・・・+(n-1)$
$\frac{n(n-1)}{2}$
よって、第n項の初項は第1項から数えて$\frac{n(n-1){2}+1$番目となります。
そして、この等差数列の一般項は、初項2、公差3なので、
$a_k=a_1+3(k-1)$
$a_k=3k-1$
よって、第n項の初項の数は、
$a_n=3(\frac{n(n-1)}{2}+1)-1$
$a_n=3(\frac{n^2-n+2}{2})-1$
$a_n=\frac{3n^2-3n+4}{2}$
となります。
③について
第n群の末項の値は、第n群の初項がわかっていれば、すぐに導くことができます。
第n群の第1項から末項までの項数は、n個です。
よって、第n群の末項$b_n$は
$b_n=\frac{3n^2-3n+4}{2}+3(n-1)$
$b_n=\frac{3n^2+3n-2}{2}$
となります。
④について
④は②と③で第n群の初項と末項を求めているので、等差数列の和の公式にそれぞれ代入して求めていきます。
第n群の項数の和$S_n$は
$S_n=\frac{1}{2}n(\frac{3n^2-3n+4}{2}+\frac{3n^2+3n-2}{2})$
$S_n=\frac{n}{2}(\frac{6n^2+2}{2})$
$S_n=\frac{3n^3+n}{2}$
となります。
⑤について
⑤の問題については、地道にあたりをつけて考えていくのが早く導けます。
考え方は、各群の末項を洗い出していき、100が第何群になるのかを考えていきます。
各群の末項を洗い出すと
第1群:2
第2群:8
第3群:17
第4群:29
第5群:44
第6群:62
第7群:83
第8群:107
となり、100は第8群に含まれることが分かります。
ここで、第8群の初項は
$a_8=\frac{3・ 8^2-3・8+4}{2}$
$a_8=86$
となるので、100は「第8群の15番目」ということになります。
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