高校に入ると理科という科目は無くなり、各学問の分野ごとの科目となって学習を進めていきます。
そして、理科が得意だったのに、急に苦手な人が増えるのが「化学」という分野です。
化学は「mol」という新しい概念を始め、理解をしていかなければならない反応や化学式が非常に多くなっていきます。
そのため、高校の化学で挫折してしまうという人も少なくありません。
このページでは、化学で躓かないようなおすすめの学習方法とその理由について解説していきます。
では、早速結論からお話すると、化学のおすすめの学習方法は「語呂合わせの暗記」と「化学反応の徹底復習」です。
これらがなぜ効果的なのか、下記で順を追って説明していきます。
語呂合わせの暗記がおすすめの理由
まず始めに、「語呂合わせの暗記」がおすすめの理由からお話していきます。
化学に限らず、社会科系の科目では比較的よく耳にする暗記方法ですが、理系科目の化学でも語呂合わせの暗記が非常に有効です。
なぜ語呂合わせの暗記が有効なのかは、下記の理由からです。
- 語呂合わせで覚えることがピンポイントで試験に出題されやすい
- 暗記量が少ない上に、問題では頻出なので覚えるだけで得点源にできる
それぞれ詳しく説明していきます。
語呂合わせで覚えることがピンポイントで試験に出題されやすい
化学の問題でよく問われる暗記事項は、炎色反応やイオン化傾向の部分です。
特に炎色反応は、単純な知識問題として問う問題から、実験の生成物を調べる問題など、出題の仕方は多岐に渡ります。
ですが、突き詰めると、どの金属がどういう色で燃えるのかをしっかりと覚えておくだけで得点につながりますし、問題によっては、炎色反応の解答から逆算して前の問題を遡って考えることもできます。
イオン化傾向の問題も同様のことが言えます。
陽極と陰極での反応がパッと思い付かなくても、どちらの金属がイオン化傾向が強いかを覚えていれさえすれば、陽極または陰極のどちらかのイオン反応式は記述することができます。
そうすると、陽極での反応や陰極での反応が推察することができるため、時間はかかるものの回答が全くできないということは減らすことができます。
このようなことができる背景として、化学の試験問題は、暗記事項については出題の仕方を大きく変えることが難しい傾向にあります。
自然の摂理で反応が決まっている以上、知識を問う問題=覚えているかの確認の問題となってしまうのが常なのです。
そのため、覚えたことがそのまま出題されるので、知識の中で工夫して答えを引っ張ってくるよりもシンプルで効果的に得点につなげることができます。
暗記量が少ない上に、問題では頻出なので覚えるだけで得点源にできる
さらに、化学で頻出の暗記問題は、上記で説明した炎色反応やイオン化傾向の問題ぐらいなので、暗記量が少ないです。
場合によっては、化学の授業の最初の段階で周期表の1〜20(水素からカルシウム)までは覚えることをおすすめされることもあるかと思いますが、周期表も覚えるための語呂合わせがあります。
つまり、語呂合わせという暗記学習では効果的な覚え方が、化学では使えるシーンが多いというのもポイントの1つです。
周期表、炎色反応、イオン化傾向の他にも人によって、先生によっては他の暗記事項も語呂合わせがあるとして語呂合わせを利用して覚えている人もいるとは思いますが、化学の暗記事項は暗記に割く時間を最小限にしながら、最大限の効果をもたらしやすいのです。
さらに、暗記事項の問題は学校のテストだけに限らず、模試や統一試験でも頻出の問題なので、これらの問題がスラスラ解答できるようになるだけで、点数も自然とついてきます。
これらの理由から、まず化学では「語呂合わせによる暗記」がおすすめの学習方法です。
化学反応の徹底復習がおすすめの理由
続いて、化学反応の徹底復習がおすすめの理由について説明していきます。
中学生の理科ではあまり意識していなかったとは思いますが、一口に化学反応と言っても、実は様々な種類の化学反応を高校の化学では学習していきます。
代表的なものとしては、「酸化還元反応」や「イオン反応」、「金属反応」などがあります。
中学まではあまり学習する化学反応も少なかっただけに、化学反応を理解するのはあまり大変と感じた人は少ないとは思いますが、化学ではこれらの反応の中でもさらに様々な物質の反応を理解していく必要が出てきます。
そのため、化学反応の多さに理解しきれず挫折してしまう人が出てくるわけです。
そのようなことから、化学で点数を取れるようになるためには、化学反応を理解していくことは避けて通れないのです。
そうであるとすれば、化学で点数を伸ばしていくには化学反応を徹底的に復習し、学校で学習するレベルの反応式はしっかりと理解し、間違いなく反応式を記述できる水準まで仕上げていくのが近道です。
実際に模試や統一試験で出題される問題は、暗記事項の部分と同じく学習した内容が頭に入っていれば基本的な問題は対応できることがほとんどです。
一部、応用問題のような複雑な考え方をする問題もありますが、まずは基本問題を押さえた上で、安定して点数を取るための学習を定着させていくのが肝心です。
反応式の復習の方法
では、実際に反応式の学習を復習して身につけていく方法をするとするなら、どういった方法がいいでしょうか?
学習の進め方は下記の通りに行なっていくのがおすすめです。
- 授業の内容の復習
- 教科書の問題の復習
- 学校で購入する問題集で復習
- 自分で購入した問題集で実践
①授業の内容の復習
復習学習の基本ですが、まずは授業の内容の復習を行います。
ここでは、化学反応式だけを復習するのではなく、なぜこのような反応式になるのかをしっかりと思い出しながら復習するといいでしょう。
例えば、Cuの前に「2」がついていているけど、この2は何でつくんだったか?などです。
反応式を丸暗記しても付け焼き刃的な学習にしかならないため、復習とは言いません。
授業で学習した内容は、なるべくその日のうちに反応の仕組みを思い出しながら進めていきましょう。
②教科書の問題の復習
①が完了したら、次に教科書の例題や章末問題で思い出した知識をしっかりとアウトプットできるか確認していきます。
ここでは、教科書やノートをなるべく見ないで問題に取り組んでみることをおすすめします。
そして、一通り解答が終わったら自己採点をし、どこまで自分は理解・把握できているのかを振り返ります。
ここで、もし間違えてしまう問題があったら、どうして間違ってしまったのかを確認するのもポイントです。
単純なミスなのか、それとも理解が足りていないために発生したミスなのか、同じミスでも大きく意味合いが違ってくるので、この振り返りは時間をかけてじっくりと行いましょう。
③学校で購入する問題集で復習
②まで完了したら、次に学校で購入した問題集で様々な出題のされ方でも、知識を用いて解答できるかを確認していきます。
進め方自体は②で行なった問題の進め方と同じ進め方、取り組み方でも問題ないので、この段階の学習も丁寧に行なっていきます。
④自分で購入した問題集で実践
最後に余力があればになりますが、自分で購入した問題集で、実践的に問題に取り組んでみることもおすすめです。
実際に身につけた知識が自分のものになっていれば、どのような出題のされ方でも問題が解けるはずですし、少し応用レベルの問題が出題されても難なく対応できるはずです。
ですが、あまり難しい問題を行わなくても、自分が身につけた知識が間違っていないか確認できるようなレベルの問題に取り組めればいいので、高校1年生から受験を意識した対策問題などは行わなくてもいいです。
あくまでも自分のレベルにあった問題集で、確認を進めていくのがおすすめです。
まとめ
このページでは、化学のおすすめの学習方法とその理由について解説していきました。
冒頭でも述べたように、化学になってから授業の内容についていけずに挫折する人は少なからずいるのが現状です。
ですが、化学に限らずまず対策すべきポイントが分かっているか否かで、かなり学習の進め方も変わってくると思います。
ここで紹介した学習方法を参考にしながら、自分にあった学習方法を模索していき、しっかりと点数を伸ばしていけるように努力を続けていきましょう。
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